福利厚生とは給与以外の面で、企業が従業員に提供する報酬のことです。大きな区分として「法定福利」と「法定外福利」があります。法定福利は”法律によって従業員への提供が企業に義務付けられているもの”で、健康保険などがこれに当たります。法定外福利は企業によって差が生じるため、福利厚生制度を比較する際はこの点に注目しましょう。

入社後のキャリア設計をする上で重要なのが、以下の福利厚生制度です。

・研修制度

研修制度の例として、新卒育成研修や、語学・専門技能を身に着けるための海外研修などがあげられます。入社後のスキルアップに不安がある方や、入社後に会社のサポートを受けて特定の能力を身に着けたい方は、企業選びの際に要チェックです。

例えば海外留学でMBA資格を取得しようとする場合、最低でも1,000万円ほどの費用が発生します。個人で取得を目指すことは大きな負担なので、将来的に取得したいと考える海外大生の皆さんは確認してみましょう。

・出産・育児関連のものは休職／復職前後のサポートが重要

休職／復職前後のサポート、産休や育休期間中の給料、企業内保育園の有無など様々な福利厚生制度があります。休職／復職前後のサポートの点では、復職に際して面談実施などの手厚い支援があるかなど、企業によって差があります。福利厚生の内容次第で、休業後のキャリアパスの判断も変わってくるので確認しておきましょう。また男性でも育児休暇を取得しやすい環境かなども気になる方はチェックしましょう。

働き方に関する制度も、各社によって異なります。大きく分けると、”有給休暇・休日に関するもの”と”勤務場所・勤務時間に関するもの”があります。若いうちからガツガツ働きたいのか、仕事外でのプライベートの時間も大切にしたいのかによって、何が魅力的な制度なのかは変わってくるでしょう。

・有給休暇、休日

2021年度の厚生労働省の調査によれば、日本企業における有給休暇の平均付与日数は約18日、平均取得日数は約10日*です。この数字を基準に各社の有給休暇日数を比較してみると、有休を取りやすい会社かどうかも見えてくるでしょう。

*出典：「令和３年就労条件総合調査の概況」（厚生労働省）

休日については完全週休２日制の企業が多いですが、コンサルティングファームではプロジェクトが終了するごとにまとまった休みが与えられるなど、業界・業種によって異なる部分があるので注意が必要です。コンサル志望の海外大生の方は、自分に合う働き方かどうか一度考えてみる事をオススメします。

また残業時間の目安も認識しておきましょう。ただ高給と言われる職種は比較的残業時間が長い傾向にあるので、若いうちからたくさん働きたいのか、プライベートの時間を確保したいのかなど「どのような働き方をしたいか」という視点が重要です。

・フレックスタイム制、テレワーク

企業がフレックス制度を採用していれば、柔軟な働き方ができます。例えば午前中に勤務を終わらせてしまうことで、仕事とその他にやりたい事を両立することもできる可能性があります。またテレワークを積極的に導入している企業の場合、働く場所に捉われず仕事ができます。

海外大生の皆さんの中には、社会人になって奨学金の返済をされる方もいると思います。そんな方にとっては収入面ももちろん大事ですが、日々の出費もなるべく抑えたいですよね。

・家賃補助

就職のタイミングで１人暮らしを始めるという方は多いと思います。企業によっては従業員に家賃補助を提供しているところもあり、平均額は17,800円*とされています。社員寮などが提供される場合や、オフィス近くに居住している場合に追加手当が出るケースもあります。

*出典：「令和２年就労条件総合調査　結果の概況」（厚生労働省）

・社員食堂

社員食堂が設置されていれば、栄養バランスの整った昼食などが格安で食べられます。外食が多くなると月々の支出が嵩んでしまうため、社員食堂を利用して食費を節約することが可能です。

今回は福利厚生のポイントについて解説しました。様々な制度を紹介しましたが、「ワークライフバランスを確保したい」「会社のサポートを受けて成長したい」「出費をなるべく抑えたい」など、何を一番重視するかによって皆さんそれぞれの評価は変わってきます。

自分がどんな社会人生活やキャリアを送りたいかをイメージできると、魅力的な福利厚生も分かるはずです！まだキャリアイメージが持てない方は、ぜひConnect Jobの海外大専任コンサルタントに相談してみてくださいね。