商社は、様々な分野で事業を展開する「総合商社」と、特定の事業に資源を集中させて事業を行う「専門商社」に分類されます。

そして総合商社は特に選考倍率が高く、最難関業界の一つと言われています。

商社の事業内容や総合・専門商社の違いについては、以下の記事をご参照ください。
人気業界シリーズ vol.2 ～商社業界～

選考に通過するためには、まずどのような人材が求められているのかを知ることが重要です。

他業界でも求められる基本的なビジネスパーソンとしての資質に加えて、商社の選考では

「コミュニケーション力」
「タフネス」
「社会経済・ビジネスへの興味」

の３つのポイントが特に評価されます。

※詳しくは過去記事をご参照ください
　人気業界シリーズ vol.2 ～商社業界～

そのためESや面接を通じて、これらの素質が備わっていることをアピールする必要があります。

「商社は体育会が有利だ」という話を聞いたことはありませんか？

もちろん体育会に所属しているだけで有利になるというわけではありませんが、

体育会に所属し厳しい上下関係や練習に適応してきた学生は、これらの資質（特にコミュニケーション力・タフネス）を備えている可能性が高いという理屈です。

つまり、このような漠然とした「商社にいそうな人」という雰囲気も、選考通過のためには重要になってきます。

商社の求める人物像を理解したうえで、自分をどのように見せれば採用されやすいのかという点も念頭に置きながら対策を進めましょう。

最難関の商社とはいえ、面接やエントリーシートで特別変わった質問がされるわけではありません。

そのため基本的には、他業界を受ける際と同様に、

・ESや面接において結論ファーストで回答ができるか
・過去の経験や将来的な目標と絡めて、論理的に志望動機を説明できるか

などに代表される、スタンダードな対策が求められます。

以下では、一般的な就活対策に加えて、商社に向けて対策すべきことを、カテゴリー別に紹介していきます。

人物面接対策、ES対策には、最も注力するようにしましょう。

上述したように、商社の面接やESでは特別変わった質問はされません。

だからこそ、同じガクチカや志望動機を話すにしても、どのように他の学生と差をつけるかが重要になってきます。

面接やESで用いるエピソードを選定したり伝え方を練る際は、先程挙げた

「コミュニケーション力」「タフネス」などがエピソードを通して十分に伝わるか、よく検討してみてください。

商社と並んで海外大生に人気のあるコンサル業界の面接と比較すると、コンサル業界では論理的思考力に比重が置かれますが、

商社では上述したような「コミュニケーション力」「タフネス」の部分により比重が置かれる傾向にあります。

そのため、学生団体で代表を務めた経験をアピールするにしても

・直面した課題に対して、いかに効果的に対策を練っていったのか
・他の学生メンバーとどのように関わりながら、団体を作り上げていったのか

など様々な切り口がある中で、どのような伝え方であれば商社業界とのマッチ度がアピールできるのかを考えてみてください。


〇 面接対策、どのくらいやればいいの？

商社の選考難易度の高さを考えると、少しでも面接での受け答えに不安が残る状態で臨むのは危険です。

模擬面接を何回やるか、というよりも【様々な人からフィードバックをもらい、指摘されるポイントを全てクリアできるようになるまで練習を繰り返す】ことを一つの基準にしておくと良いでしょう。

説得力のある志望動機を話すためには、それを裏打ちする深い企業研究が必要になります。

・商社業界は就活の軸にどのように合致しているのか
・総合商社と専門商社を比較しどちらがどのように自分に合っているのか
・他の商社企業と比べて御社はどの点に特徴があり、それがどのように自分に合っているのか

などの質問にも答えられるよう、企業研究にも力を入れましょう。

※企業研究についての記事はこちら　
　【海外大生必見】目的を整理せよ！志望動機を作るための業界研究のすすめ

〇 企業研究、どうやって進めたらいい？

インターネットでもかなり精度の高い情報が手に入りますが、最もおすすめなのが「OB・OG訪問」です。

社員の方からお話しを聞くことで、同業他社との違いはもちろん、

各部署の雰囲気・担当業務領域などについても知ることができます。

面接でも「社員の方から直接お話を伺った」と言うことによって、志望度の高さをアピールし、志望動機の説得力を上げることができます。

また企業研究のための情報収集だけでなく、OB・OG訪問を利用して模擬面接をお願いすることも非常に効果的な対策です。

社員の方は実際にその企業の面接を受けているので、模擬面接練習の相手としてはこの上ありません。

選考の際には企業とのマッチ度も評価されますが、OB・OG訪問を通じて、この会社にはどのような人が多いのかを理解しておけば、

自分がどれだけその会社の社風と親和性があるのかをアピールすることができるので、そういった観点からもOB・OG訪問は是非するようにしましょう。

商社では、選考過程にケース面接を用意する企業が多いです。

コンサル業界でも頻出のケース面接ですが、論理的思考力が何よりも重視されるコンサル業界と比較し、

商社のケース面接では思考の「柔軟性」「瞬発力」に比重が置かれる傾向があります。

商社のケース面接では、最初から完璧な解答を求められるわけではなく、学生の解答に対して面接官から質問や改善のアドバイスが投げかけられ、

それらを踏まえて解答をより洗練させていく、対話形式のケース面接が行われます。

ここでも、異なった考えを持つ相手の意見を受け入れ、建設的な議論を展開できるかどうかが評価されます。


〇 ケース面接練習はがっつり取り組むべき？

コンサル業界と比較すると、自力で出す解答に完璧さが求められにくいため、対策の優先度としてはやや下がります。

商社は多くの場合1次面接で実施される「人物面接」が最大の鬼門なので、まずは人物面接の対策をしておきましょう。

とはいえ、ケース面接は場数を踏んでおくことで通過率を上げることもできますので、ケース面接が何次面接で実施されるかを把握しておき、それまでには準備しておくと安心です。

商社は、Webテストのボーダー（合格基準点）が非常に高いことが知られています。

科目は「言語」「非言語」「英語」「性格検査」です。

海外大生の皆さんは英語については特別対策は不要かもしれませんが、言語や非言語は早いうちから入念に対策をしておきましょう。

※Webテスト対策記事はこちら
　海外大生も対策必須！Webテストの種類や対策方法を徹底解説

企業によっては、他企業で受けたWebテストと問題のタイプが同じ場合、その試験結果を使いまわすことができることがあります。

そのため志望度の低い企業で高得点が取れるまで受け続け、商社のWebテスト選考でもその結果を提出することでより確実にWebテスト選考を通過できます。

みなさんが気になるのは、「いつから対策を始めれば商社に受かるの？」という点ではないでしょうか。

海外大生が総合商社を受ける場合、

4年制の大学は【3年生の始めの秋】、3年制の大学は【2年生の始めの秋】に受けると、スムーズです。

ただし、入社タイミングを遅らせることで【卒業学年の始めの秋】にも受験できます。

以下では、この二つの時期に分け、商社向けの就活スケジュールについて解説していきます。

募集要項を見るとわかりますが、この時期に受験をした場合、卒業した年にスムーズに入社することができます。

例：2024年秋に受験→26年6月に卒業、26年10月入社

対策スケジュールとしては、遅くとも、夏休み中に就活対策を進めましょう。

面接に向けて
①ES
②Webテスト対策
③面接練習
④OB訪問
などに取り組まなくてはならず、１か月前から取り掛かるのでは時間が足りません。

2・3年生で受ける場合、まだ就活の選考にも慣れていない方が多いと思うので、余裕があれば春学期中から対策を始めておくとより安心です。

学期中は学業に集中したいという方は、
５～６月までは大学に集中し、６～７月から就活モードに切り替えるとよいでしょう。

4年制の大学は【4年生の始めの秋】、3年制の大学は【3年生の始めの秋】に受けることもできます。

ただし、注意事項としては、この時期に受験をした場合、卒業した翌年に入社することになります。卒業後の約1年はブランクが空くことになるので、それを避けたい人は前述のタイミングでの受験がおすすめです。

逆に、「インターンをしたり、旅行をしたり、ギャップイヤーとして1年間有意義につかいたい」、「しっかりと対策準備をしてから挑戦したい」と考えている人はこのタイミングの受験を選択するのもいいかもしれません。

例：2024年秋に受験→25年6月に卒業、26年10月入社

対策スケジュールとしては、前述と同様に、遅くとも夏休みから就活対策を始めましょう。

総合商社の早期対策としては、大きく低学年からの情報収集が挙げられます。

・説明会・座談会参加
・インターンシップ
・OG・OB訪問
など、総合商社の場合てい学年から参加できることが多いので、気になる人はぜひチェックしておきましょう。

海外大生向けに開催されていることも多く、Connect Jobのイベントでは少人数でから話を聞くことができる「座談会」も開催されています。また、夏休みには例年「Summer Pitch Event」で様々な業界の社員の話を聞くことができるイベントが毎年開催されています。

参考：Summer Pitch Event 2023のページ

このようなイベントには履歴書が必要ないので、気軽に参加できるのもいいですね。

商社就活で覚えておくべきキーワードは、「早いうちから対策を始める」「コミュニケーション力・タフネスを示す」の二つです。

対策に関して、特に面接練習とOB訪問に関してはやりすぎても損はないので、どんどん回数を積んでいきましょう。

Connect Jobでは
・ES添削をしてほしい
・面接に向けて面接練習をしたい
・内定獲得のためのポイントを知りたい
という海外大生の就活サポートを行っているので、是非お気軽にご利用ください！

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